次回の展示会のご紹介。岡山開催です。
期間:2023/6/17(土) から 6/25(日)
時間:11:00-17:00
場所:ギャラリーT.M.
〒709-2123 岡山県岡山市北区御津河内1397
Tel:086-724-3313
寺園証太 在廊日: 6/17(土)18(日)24(土)25(土)

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今回は、草木染め天然衣料作家、「naco」 とのコラボ展です。
今回の展示会では、会期中にnacoのダーニングや糸紡ぎワークショップもあります。
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nacoの佐伯アキ・シホ夫妻と出会ったのは2011年。
彼らは3.11の原発事故のあと、翌日3月12日に関東から西を目指して
避難してきた家族で、関東にいたころは、埼玉の長瀞で一年に一度開催していた
「てのひらまつり」という子どものための3日間の祭りの主催をしていました。
岡山には、この祭りの関係者がたくさん移住していたので、
八塔寺という場所で2012年から「てのひらまつり」をひきつづき開催することになり、
すでに岡山に住んでいた寺園家も、それから毎年出店者として参加していました。
(その後、まつりは子ども達が成長し、シホちゃんの体の不調もありおやすみに)
てのひらまつりでは、流木や廃物をつかった独創的なうつくしいデコレーションが会場中にめぐらされ
自然農の農家やものづくりの人たちがキャンプをしながら広場を囲むように店をだし
まんなかにはずっと誰かが燃やしている焚き火があり、
昼も夜も、子どもたちが手づくりの遊具や山川で裸足であそび、
いろいろなものやことをシェアして、時間が経つにつれ、うつくしい村のような場所ができていく楽しさ。
ワークショップ、お話会、ライブなどがいろいろな場所や時間に開かれ、
子どもたちも自分でお店を出したりもしてる、自由ですてきな時間でした。
お腹が空いたらいろいろなお店で手づくりのオーガニックフードをたべ
眠たくなったらテントで眠り、夜は星空を眺めたり、虫の声を聞きながら月明かりで散歩し
そこで「暮らす」という祭りの時間をすごしていました。
それはまた、電気の無い昔の暮らしのようでもあり
全てが瞑想の時間のようでもあり、この時間の中で得たきづきはどれほど多かったかわかりません。
たとえば、焚き火の火を熾すことを時間で区切って当番制にすると、きっとうまく回らないのだけど
ただ焚き火を燃やしたい人の遊び心に任せると、それは絶え間なくきれいな焚き火となって
24時間ずっと夜中も絶え間なく焚き続けられるのです。
焚き火に興味がない人はしなくてよくて
火を熾したい人だけが諸々集まっていたらいつも気持ちのいい火が熾っているのです。
人間が、皆本当にしたいことをしていたら、それぞれが質の高いことを達成できる、ということの
見本のようだとおもいました。
参加していた彼らの多くは自給自足にちかい農的生活をおくっていて
工芸中心の暮らしをしている寺園家とはすこしスタイルは違っていたけれど
同じ時を過ごしたのち、共感できることの多いソウルメイトのような存在になりました。
一年に一度集まる祭りは、さまざまな場所と人生の中で続いているのです。
時がたって久しぶりにこうして一緒に
展示会ができるのは楽しいことだなと感じています。
2012年、naco たちが岡山に移住してきて最初の「てのひらまつり」のかたづけの時間。
イッセイ君撮影。左端の白い服の女性が naco 佐伯しほちゃん。
てらぞのゆう